宅建(宅地建物取引士)について:6回目
こんにちは。
第6回は、「宅地建物取引士」についてです。
宅建とはどんな資格なのか?
本日は、宅建を使った仕事や試験についてもご説明いたします。
Agenda 1. 宅建とは 2. 宅建が役立つ業界とは 3. 宅建試験について 4. まとめ |
1.宅建とは
宅建士とは、不動産取引の専門家を示す「宅地建物取引士」の国家資格者の略称です。
宅建士だけに許された独占業務として、「※重要事項の説明」や
「35条書面(重要事項書面)への記名」「37条書面への記名」などがあります。
宅建士は宅建の試験を合格しなければなることができませんが、
宅建試験に合格するだけでは、宅建士として仕事を行うことはできません。
宅建士として仕事を行うためには、受験した試験地の都道府県の登録を受ける必要があります。
登録するには、宅建試験に合格し、2年以上の実務経験を有し、
もしくはこれに代わる実務講習を修了していることが必要です。
なお、宅建士登録に有効期限はありません。
一度登録すると、死亡、欠格要件該当、監督処分、申出等により消除されない限り有効です。
※重要事項の説明とは
物件の法的な所有者は誰か、土地建物の状態、大きさ、設備、法的な制限、抵当権等の設定など、
購入や賃貸の決断をするために必要な重要事項の説明は宅建士の仕事です。
以前は、対面での説明が一般的でしたが、2017年から賃貸取引、2021年より売買取引においても
オンライン説明が可能となりました。
オンライン説明が認められる条件は以下のとおりです。
- 宅地建物取引士が行うこと
- 双方向でやりとりできるIT環境において実施すること
- 重要事項説明書などを事前に送付すること(電子書面でも可能)
- 説明の開始前に相手方の重要事項説明書などの準備とIT環境を確認すること
- 宅地建物取引士証を相手方が視認できたことを画面上で確認すること
重要事項説明書、契約書の記名・押印
重要事項の説明のほか、重要事項説明書への記名・押印も宅建士にしかできない仕事です。
さらに、本契約に進んだ際に契約書への記名・押印ができるのも宅建士だけです。
2.宅建が役立つ業界とは
宅建の資格は、不動産業界だけではなく、建設業界や金融業界にも役立ちます。
融資や不動産購入などの際には不動産価値を見極める知識が必要ですが、
宅建士は不動産に関するプロなので周囲からも頼りにされます。
【建設業界】
大手建設会社の場合、自社で建築を請け負うだけでなく、
完成物件の販売事業まで行っているところもあります。
住宅やマンションの販売は宅建業の免許が必要なため、
取引における独占業務を持つ宅建士の活躍の場は
多いと言えます。
【金融業界】
融資業務では、不動産を担保にして融資を行うことが多く、
不動産に対する適切な知識や鑑定力がなければ融資の判断も
難しいため、宅建の資格を持っていれば理解が深まります。
また、不動産担保ローンを取り扱う金融機関も多いため、
宅建業の免許を取得し、支店ごとに宅建士を雇い入れる
金融機関も少なくありません。
3.宅建試験について
宅建士資格の試験内容についてご紹介いたします。
【受験資格】
年齢・性別・国籍の制限なし、誰でも受験可能
【試験会場】
宅建試験は、全国の都道府県で実施
【2023年試験スケジュール】
インターネット申し込み
令和5年7月3日(月)9:30~7月19日(水)21:59まで
※24時間受付可能
郵送申し込み、試験案内(郵送申し込み用)の配布
令和5年7月3日(月)~7月31日(水)まで
※顔写真必須(パスポート申請用サイズ)
※簡易書留郵便で郵便局の窓口にて受付されたもので
消印が上記期間内のもののみ受付
【受験手数料】
8,200円
【試験日時】
令和5年10月15日(日)
13:00~15:00まで(2時間)
【合格発表】
令和5年11月21日(火)
ホームページで発表
【試験形式】
四肢択一式によるマークシート形式
【問題数】
50問
【難易度】
合格率約15〜18%
【平均勉強時間】
約300時間
4.まとめ
本日は、宅建について詳しくご説明いたしました。様々な業界で活躍出来る資格であることがお分かりいただけたかと思います。また次回のブログでお会いしましょう。
株式会社エヌ・アンド・アイ・システムズの営業女子。前職は金融機関に勤めており、IT業界へ転職。建設業界や製造業界を中心にDXを浸透させるため毎日奮闘中。