点群とは?基礎知識と活用方法について
こんにちは。
第10回は、「点群とは?基礎知識と活用方法について」です。
点群というキーワードを聞いたことはあるが、
どのような活用方法があるのか分からない..
そんな方向けに基礎知識と活用方法をお伝えいたします。
実は、気軽にデータを取得と活用できることが
少しでも伝わると嬉しいです。
Agenda 1. 点群とは 2. 点群データの取得方法 3. 点群データの活用事例 4. まとめ |
1.点群とは
点群データは、建設業界や製造業界など様々な業界で
活用されています。そもそも点群データとは何かご説明いたします。
点群データは、その名の通り「複数の点の集合」を表すデータ形式です。
通常、各点の座標(x、y、z)と追加の属性情報(色、法線、強度など)
を含み、物体表面の形状だけでなく、表面の色や反射特性などの
追加情報を捉えることができます。
データの形式は複数あり、フォーマットによって異なりますが、
一般的な拡張子は以下の通りです。
- .XYZ: 座標のみを含むシンプルな形式。
- .PCD: Point Cloud Dataの略で、PCL(Point Cloud Library)でよく使用されるフォーマット。
- .LAS: Lidar Data Exchange Formatの略で、LIDARからのデータを保存するためのフォーマット。
- .PLY: Polygon File Formatの略で、3Dモデルや点群データを保存するためのフォーマット。
- .XYZRGB: 座標とRGB色情報を含む点群データの拡張子。
- .PTS: 座標データを含む他の属性を持つ点群データの拡張子。
![](https://constdx.com/site/wp-content/uploads/undraw_data_processing_yrrv-1024x721.png)
2.点群データの取得方法
点群データを取得する方法は、主に次のようなものがあります。
■レーザースキャナー
対象にレーザーを放射状に照射することで、点群データを取得します。
対象に向けて距離を計測し、その位置の点を生成します。
これにより、物体の表面の3次元座標を得ることができます。
■3Dカメラ
3Dカメラを使用して対象を撮影することで、
深度情報を利用して点群データを生成します。
■ドローンやロボット
ドローンやロボットに搭載されたセンサー
(例:LIDAR、RGB-Dカメラなど)を使用して、
物体や地形の点群データを取得します。
■画像処理
複数の画像から立体視法や構造光法を使用して、
物体や環境の深度情報を推定し、
点群データに変換することもあります。
現在では、iPhoneで点群データの取得ができたり、
安価なカメラも販売されていることから
気軽にデータを取得することが可能です。
また、直ぐに点群データに変換できるメリットもあります。
様々な商品があるため、どの商品を選べば良いか
悩まれる方も多いかと思いますが、
環境や予算に合わせて選択することをお勧めいたします。
![](https://constdx.com/site/wp-content/uploads/undraw_drone_surveillance_kjjg-1024x646.png)
3.点群データの活用事例
点群データはどんなことに活用できるのでしょうか。
下記、活用事例となります。
・BIMモデル作成やデジタルツイン環境を作成
・工場設備などの配置・設計、作業計画の検討や
保守メンテナンス
・高速道路、トンネル、橋梁等のインフラ構造物の点検
・災害時の被害確認
BIMモデル作成に関しては、既存建物のBIMモデルを現地調査や
過去図面から手作業で作成すると、労力と時間が必要となります。
点群データがあれば、従来の手作業に比べて大幅に効率が向上します。
また、危険な場所やアクセス困難な場所でも、
ドローンや3Dスキャンカメラでデータ収集が可能なため、
作業者の安全が確保されます。
建設・土木や都市計画・スマートシティは勿論、
文化財の保存・修復まで幅広く点群データを活用することが可能です。
![](https://constdx.com/site/wp-content/uploads/undraw_QA_engineers_dg5p-1024x734.png)
4.まとめ
点群データは、様々な場面で活用ができ、特に建設・土木において、
活用すべきデータではないでしょうか。
作業の効率化、コスト削減、安全性の向上など
たくさんメリットのある点群データをまずは、
活用してみるのも良いかと思います。
点群データからBIMモデル作成に興味がある方は
是非お問い合わせください。
それでは次回のブログでお会いしましょう。
![](https://constdx.com/site/wp-content/uploads/unnamed.jpg)
株式会社エヌ・アンド・アイ・システムズの営業女子。前職は金融機関に勤めており、IT業界へ転職。建設業界や製造業界を中心にDXを浸透させるため毎日奮闘中。