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専用のテンプレートを使用して木造住宅のモデリングをしよう

作成した木造住宅外観
作成した木造住宅外観
今までの記事では、Revitの「マス」機能を使用して自由な形状の建物を作成してきましたが、住宅などのスタンダードな形状の建物は記事では作成していませんでした。

そこで今回は、Autodesk社の公式トレーニング「Revit在来工法意匠設計者向けトレーニング教材」のテンプレートを使用して木造住宅を作成して行きたいと思います。

---- ここから、Revitの操作と画面になります。 ----

テンプレートファイルの選択

Revitを開き、プロジェクトの新規作成をクリックします。
すると「プロジェクトの新規作成」ダイアログが表示されるので参照よりあらかじめAutodesk社よりダウンロードしたテンプレートファイル「w_template.rte」を選択してOKを押し新規プロジェクトを立ち上げます。

敷地の作成

新規プロジェクトを立ち上げたら、プロジェクトブラウザより配置図を開きます。
そして「マス&外構」タブ→「外構修正」パネル→「敷地境界線」を選択し、右の図の様なダイアログが表示されたらスケッチで作成を選択します。
※本来実務であれば、あらかじめ敷地情報がDWG等で作成されていることも有り、データを挿入して敷地の外周を選択してRevitにトレースするやり方がありますが、今回の記事で作成する敷地は単純な形状なため、Revitに直接描写するやり方で行きます。
敷地境界線のスケッチ画面が開いたら任意の場所に「描画」パネル→「長方形」を使用し、左の図の様に11m×16mの長方形を作成します。
作成が完了したら、「モード」パネルのチェックマークをクリックし編集を終了します。

地盤面の作成

敷地形状を作成したら、「マス&外構」タブ→「外構作成」パネル→「地形」を選択します。
地盤面の編集画面が開いたら「ツール」パネル→「点を配置」より右の図の様に先ほど作成した敷地の外側の任意の位置に四点配置し「サーフェス」パネルのチェックマークをクリックし編集を終了します。
また、「建築舗装」で幅員6mの道路も作成しましょう。

方位記号の配置

次に「注釈」タブ→「記号」パネル→「記号」で方位記号を配置していきます。
「プロパティ」より方位記号を選択して任意の位置に方位記号を配置します。
これでおおよその敷地の作成は完成です。

通り芯の作成

敷地情報の記載が完了したら、配置図ビューのまま、「建築」タブ→「基準面」パネル→「通り芯」を選択します。
「描画」パネルより左の図の様に通り芯を配置し、番号の名前を変更しておきます。

外壁の作成

1階平面図ビューを開き、「建築」タブ→「構築」パネル→「壁」→壁 意匠」より「外壁サイディング」を選択しプロパティ内の設定を「配置基準 躯体の中心」「基準レベル 1FL」「基準レベルオフセット -150」「上部レベル 上のレベルへ:2FL」と設定し左図の様に時計回りに連続して壁を配置します。
(時計回りに配置をしないと内壁側と外壁側が反転して記載されてしまいます。後に反転も可能ですが、壁を配置する際は常に時計回りで意識すると効率が上がります。)
1階平面図ビューを開き、1同様外壁を右の図の様に外壁を時計回りで配置します。
赤枠で囲った箇所はバルコニー腰壁としたいので、画像の通りにプロパティを設定し、高さを変更しておきます。

内壁作成

外壁の記載が完了したら、1階平面図ビューに切り替え「建築」タブ→「構築」パネル→「壁」→壁 意匠」より「内壁_GB-Rt12.5/W105/GB-Rt12.5(同縁)」を選択し左の図の様に内壁を配置します。
プロパティの設定も同様左の図の様に設定します。
1階同様に2階も内壁を右の画像のように配置していきます。
画像の赤線部分は吹き抜け及び階段の腰壁となるので、高さを「基準レベルオフセット -400」「指定高さ1200」に変更します。

基礎の作成

外壁を作成したら、配置図ビューに切り替え「建築」タブ→「構築」パネル→「壁」→「壁 意匠」を選択し、左の図の様に一階の壁の位置に「基礎_RCt150」を配置していきます。
左の図赤部分は「基準レベルオフセット」は-250と設定します。その他青色の箇所は50とします。
基礎を作成したら続いて土間スラブを作成します。
「建築」タブ→「構築」パネル→「床」→「土間コンt150」を選択し、基準レベルオフセットを50に設定し右図の青くハイライトされた範囲で床を作成します。

各階の床作成

基礎部分の作成後、1階平面図ビューを開き「建築」タブ→「構築」パネル→「床」→「床 意匠」より「フローリング+構造用合板t28」を選択し左の図のハイライトされた位置に作成します。
2階平面図ビューを開き、1階と同じ床を右の図の様にハイライトされた位置に作成します。

階段の作成

床の作成後、階段を配置します。 1階平面図ビューを開き、「建築」タブ→「階段」パネル→「階段」を選択し、プロパティより「鉄骨階段 木造」を選択します。
また、プロパティより「基準レベル 1FL」「上部レベル 2FL」「蹴上数13」「実際の経路幅748」とそれぞれ設定をしておきます。
プロパティの設定が終わったら、右の図の様に4段分階段を記載し「ツール」パネルの「変換」を押し、階段をスケッチ可能にします。
その後「ツール」パネル→「スケッチを編集」を選択し階段を線で描写し作成していきます。
階段の編集画面に切り替わったら左の図の様に階段をスケッチします。
緑の線は「描画」パネル内にある「境界」を、階段部分の黒い実線部分は「蹴上」を、階段の中心に作成された青色の線は「階段パス」を選択した後に線を記載していきます。 作成が完了したら、「モード」パネルのチェックを押し階段の作成を完了します。

屋根の作成

続いて屋根の作成をします。
屋根伏図ビューを開き「建築」タブ→「構築」パネル→「屋根」→「屋根(境界)」を選択し屋根のラインを作成していきます。
屋根の作成画面に切り替わったら、左の図の様に2階外壁の通り芯より400オフセットした位置に屋根のラインを作成します。
ラインが引き終わったら、勾配を設定していきます。右の図の赤い線で引かれた線をそれぞれ選択して、「勾配を設定」のチェックボックスにチェックをいれます。
三角形の勾配マークが表示されます。勾配を設定した線をクリックし勾配の数値が表示されるので数字上部でクリックし「6.00:10」と入力し設定します。
設定が終わったら「モード」パネルのチェックを押し終了します。
屋根の形状が作成出来たら、3Dビューに切り替え、2階外壁をすべて選択し、「壁を修正」パネル→「アタッチ」を選択し先ほど作成した屋根をクリックすると屋根の下端まで壁が自動で屋根形状に合わせて形状が変形します。
続いて、1階平面図ビューを開き先ほど作成した屋根の手順と同様に屋根範囲及び赤線部分に勾配を設定します。
屋根の作成が完了したら、3Dビューより青線の1階外壁を選択し作成した屋根にアタッチします。

ドア及び窓の作成

1階平面図ビューを開き「建築」タブ→「構築」パネル→「ドア」及び「窓」でそれぞれ各居室に窓を配置していきます。
2階平面図ビューを開き、1階同様建具を配置していきます。

天井の作成

1階天井伏図ビューを開き「建築」タブ→「構築」パネル→「天井」よりスケッチで右の図の様に1階天井を1FLより2400の高さで作成します。
2階天井伏図を開き、1階同様に天井を作成します。2階天井は吹き抜け部分がないため自動天井により作成すると外壁に合わせて自動生成されました。

部屋の作成

1階平面図ビューを開き、「建築」タブ→「部屋/エリア」パネル→「部屋」→「部屋を自動的に配置」を選択すると右の図の様に壁で囲まれた場所に自動で部屋の要素が作成されます。
壁で囲われてない箇所は分割したい部屋をクリックでハイライトするので、「部屋/エリア」パネル→「部屋境界」により分割することが出来ます。
部屋の作成が完了したらそれぞれ部屋の名前を左の図のように設定します。
2階も1階同様に部屋を配置し名前を変更します。

家具等の配置

1階平面図ビューを開き「建築」タブ→「構築」パネル→コンポネートより、家具を図の様に配置します。
使用したい家具がプロジェクト内にない場合、「挿入」タブ→「ライブラリからロード」パネル→ファミリロードよりロードして使用します。
2階も1階同様に家具を配置します。
後は、外壁の色を一部変え、外構を整え意匠のモデリングは終わりです。
リビング吹抜
リビング吹抜
玄関吹抜
玄関吹抜
作成者:建設DX部河﨑 優太 
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