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建設業への5年の猶予期間がある労働基準法

2019年4月に施工された改正労働基準法については、建設業は5年の猶予期間が認められ2024年3月31日までが猶予期間となっています。 2024年4月からは、他業種と同じように以下、時間外労働の上限規制を遵守する必要があります。
  • 時間外労働は、原則、月45時間、年360時間となり、臨時的な特別な事情がない限りこれを超えることはできなくなります。
  • 臨時的な特別な事情があって労使が合意する場合でも以下を遵守する必要があります。
    • 時間外労働 年720時間以内
    • 時間外労働と休日労働の合計 月100時間未満
    • 時間外労働と休日労働の合計 2ヵ月、3ヵ月、4ヵ月、5ヵ月、6か月のいずれの期間においても、月平均80時間以内
    • 時間外労働が付き45時間を超えることができるのは、6か月が限度
ただし、労働基準法第139条により、建設事業のうち、災害時における復旧・復興の事業については、当面の間、複数月平均80時間以内・1か月100時間未満の要件は適用されません。注意が必要なのは、年720時間の上限、月45時間を超えることができるのは、6か月の限度は、適用になります。
*出典:「建設業における時間外労働について」平成30年11月厚生労働省都道府県労働局
建設事業
建設事業に関する2024年4月1日以降の時間外労働の上限規制のイメージ

労働時間削減の対策

IT業界も建設業界に似ており下請け構造と物つくりかつ納期・品質が担保されなければならない条件があり、ある面類似した業界同士と言えます。
IT業界では、リソース(ひと)が一番のキーポイントとなるため、プロジェクトにアサインできるリソースから品質担保できる納期を算出してプロジェクト全体の残業時間を抑えることがあります。
この考え方が通るのは、あきらかにこちらの都合であり、お客様の希望納期が本来はあるものであり、希望と言いながらも、そこに合わせるしかないケースも多々あるのが実情だと思います。
こうなると解決策は、リソースの追加が最も単純ですが、即社員をアサインすることもできないため、BPOをサービスによりある業務をアウトソーシングしてしまう。または、BPOサービスで専門スタッフをアサインすることが考えられます。
即効力は期待できませんが、恐らくどの企業様も検討、実行中だと思いますが、システム化(建設DX)により、これまでの業務に変革を起こさせて労働時間を短縮することになります。DXは、必ずITの知識も必要になるため、専門の建設DXを謳っているSIerが必要になります。