Autodesk AIとは?BIM・CADでできることをわかりやすく解説
こんにちは。
第28回は、「Autodesk AIとは?BIM・CADでできることをわかりやすく解説」です。
近年、建設業界ではBIMやクラウドサービスの普及に加え、AI活用の事例も徐々に増えてきています。
そのような流れの中で、AutodeskにおいてもAI機能の開発・実装が進んでおり、各製品の中で実務に活用できる機能が徐々に提供されています。
本記事では、Autodesk AIに焦点を当て、「そもそもAIで何ができるのか?」という基本から、建設業務における具体的な活用ポイントまで、分かりやすく整理して解説していきます。
是非最後までご覧ください。
| Agenda 1. Autodesk AIは何をしてくれるのか? 2. Autodesk製品におけるAutodesk AIの具体例 3. Autodesk AIが他と何が違うのか 4. 実務でどう活かすか 5. 導入前に押さえておくべきポイント 6. まとめ |

1.Autodesk AIは何をしてくれるのか?
「Autodesk AIで何ができるのか?」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
まず、Autodesk AIとは、Autodesk製品で利用可能なAI機能を指します。
具体的には、「作業の自動化」と「設計・業務の判断支援」を行う技術です。
例えば、
・設計条件から複数案を自動生成
・図面内の情報をもとに最適な自動配置を行う
といった形で、これまで人が行っていた作業や検討をサポートします。
重要なのは、AIがすべてを置き換えるのではなく、「人の判断を支援する」点です。
これにより、業務の効率化だけでなく、設計品質の向上にもつながります。
2.Autodesk製品におけるAutodesk AIの具体例
Autodesk AIは特定の製品に限定されるものではなく、各ツールに分散して組み込まれていますが、具体例は下記となります。
■ Autodesk Revit
・ジェネレーティブ デザイン
入力したパラメータに基づき自動で複数のアイデアを生成
・オートデスク アシスタント
AIチャットでAutodesk製品の問い合わせに対応し、必要に応じて担当者への引き継ぎも行う
仮想エージェント
■ AutoCAD
・マクロアドバイザ
AIがユーザーの操作内容を分析し、繰り返し作業を自動化するコマンドマクロを提案することで、
効率的に作業を改善できる機能
・スマートブロック
AIが図面内の同一形状を自動検出し、ブロック化や置換を支援することで、
作業効率と図面の一貫性を向上させる機能
・マークアップ アシスト
AIがPDFや画像のマークアップを読み取り、図面上に反映するとともに、修正作業を支援する機能
・オートデスク アシスタント
AIチャットでAutodesk製品の問い合わせに対応し、必要に応じて担当者への引き継ぎも行う
仮想エージェント
■ Autodesk Fusion
・ジェネレーティブ デザイン
条件に応じた複数の設計案の自動生成
・オートデスク アシスタント
スケッチ拘束や製造ツールパス生成を自動化
■ Autodesk Forma
風・騒音・エネルギーの解析を迅速に行い、設計初期の意思決定を最適化
ポイントは、「AI単体の機能」ではなく、「各業務の中に自然に組み込まれている」点です。
Autodesk AIの機能は現在も継続的に開発が進められており、今後もさらなる進化が期待されています。
参照:https://www.autodesk.com/jp/solutions/autodesk-ai
https://help.autodesk.com/view/RVT/2025/JPN/?guid=GUID-492527AD-AAB9-4BAA-82AE-9B95B6C3E5FE
https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NXT/25/autodesk1118/

3.Autodesk AIが他と何が違うのか
結論として、Autodesk AIの特徴は「設計データと業務フローに深く結びついている点」にあります。
一般的なAIツールは、単体で機能するものが多く、既存業務とは切り離された形で使われるケースが少なくありません。
一方で、Autodesk AIは、BIMやCAD、クラウド環境と一体化している点が大きな違いです。
具体的には、以下のような特徴があります。
① BIMデータを前提としたAI活用
AIが扱う情報が、図面ではなく「構造化されたBIMデータ」であるため、干渉チェックや数量算出、設計検討の精度が高くなります。
② クラウド連携による継続的な学習・分析
Autodesk Construction CloudやAutodesk Formaなどと連携することで、プロジェクトデータを蓄積・分析し、リスク予測や改善提案につなげることが可能です。
③ 設計~施工~維持管理まで一貫したデータ活用
設計段階だけでなく、その後の施工・維持管理まで同じデータを活用できるため、AIの効果が単発で終わらず、長期的に価値を生み出します。
④ 「ジェネレーティブ デザイン」による設計の考え方の変化
Autodesk Fusionなどに代表されるように、条件を入力すると複数の設計案を自動生成する仕組みがあり、設計者は「作る」から「選ぶ・判断する」役割へと変化します。
4.実務でどう活かすか
Autodesk AIは、設計・施工・維持管理といった各フェーズの中で活用することで、その効果を発揮します。
まず設計段階では、条件を入力することで複数の設計案を自動生成できるため、初期検討のスピードが大きく向上します。これにより、従来は時間的に難しかった複数案の比較検討が現実的になります。
施工段階では、モデル内の干渉チェックや不整合の検出を自動化できるため、手戻りや現場でのトラブルを未然に防ぐことが可能になります。結果として、品質の安定と工数削減の両立につながります。
さらに維持管理のフェーズでは、蓄積されたBIMデータや設備情報をもとに、劣化傾向や不具合の兆候を把握しやすくなり、計画的な修繕や更新判断に活用することができます。
このようにAIは単体で使うのではなく、業務の流れの中に組み込むことで、初めて実務的な価値を発揮します。

5. 導入時に押さえるべきポイント
Autodesk AI機能を効果的に活用するためには、いくつかの前提条件を押さえておく必要があります。
まず重要なのは、データの整備です。
AIは入力された情報をもとに判断や提案を行うため、BIMモデルや図面の精度が低い場合、期待した効果を得ることができません。
正確で整理されたデータを用意することが、AI活用の出発点となります。
次に、業務ルールの明確化も欠かせません。
モデリングルールや運用フローが統一されていない状態では、AIの判断基準も曖昧になり、活用が限定的になってしまいます。
標準化された業務プロセスの上でAIを活用することが重要です。
また、AIに対する過度な期待には注意が必要です。
AIはあくまで業務を支援するツールであり、最終的な判断は人が行う必要があります。
すべてを自動化できるわけではない点を理解しておくことが、現場での混乱を防ぐことにつながります。
さらに、導入にあたっては段階的に進めることが現実的です。
いきなり全社的に展開するのではなく、効果が見込める業務から小さく始めることで、運用面の課題を把握しながら着実に活用を広げることができます。
このように、AIは単に導入するだけで効果が出るものではなく、データ・業務・運用の3つを整えた上で活用することが成功のポイントとなります。
6.まとめ
Autodesk AIは、設計・施工・維持管理の各フェーズにおいて、「効率化」と「判断支援」で大きな価値を持っています。
一方で、データ整備・業務設計・運用体制が整っていなければ、その効果は十分に発揮されません。
AIはあくまでツールであり、重要なのは「どう業務に組み込むか」です。
弊社では、BIMやCADの業務効率化を行うためのシステム開発や、Autodesk製品のカスタマイズを通じて、AI機能を実務で活用できる形に落とし込むご支援を行っております。
AI活用やBIM運用でお悩みがございましたら、ぜひ一度ご相談ください。
それでは、次回のブログでお会いしましょう。

株式会社ブリエの営業女子。前職は金融機関に勤めており、IT業界へ転職。建設業界や製造業界を中心にDXを浸透させるため毎日奮闘中。

