Contact Info

Autodesk Revitファミリとは 基礎知識と重要性を分かりやすく説明!

こんにちは。

第14回は、「Autodesk Revitファミリとは 基礎知識と重要性を分かりやすく説明!」です。

建設業界で使用されているメジャーなBIMのソフトウェア「Autodesk Revit」。
今回は、Revitで使用されるファミリについて説明いたします。
これからRevitを使い始める方は、是非最後までご覧ください。

Agenda

1. Revitのファミリの基礎知識
2. ファミリの重要性について
3. ファミリの普及状況について
4. まとめ

1. Revitのファミリの基礎知識

Revitのファミリとは、3Dモデルを作る際に使用する「パーツ」のことです。
具体的には、窓、ドア、家具、設備機器など様々なものがあります。
ファミリには、パラメーターと呼ばれる情報が入っており、色や材質、高さ、幅、数量など登録することが可能です。
ファミリには、「システムファミリ」、「コンポーネントファミリ」、「インプレイスファミリ」の3種類があります。
それぞれ説明いたします。

・「システムファミリ」
Revitに元々入っている基本的なファミリのことを指します。

(例)
 壁:各種の壁タイプ(基本壁、カーテンウォールなど)があり、壁厚や仕上げを編集して設定できます。
 床:床の厚さや材料の指定が可能で、各種のフローリングや仕上げ材に対応できます。
 天井:天井の高さや材料、タイプを設定することが可能です。
 屋根:システムファミリにより、異なる形状や材質の屋根を設定可能です。
 基礎:構造設計において、フットングやスラブを含む基礎タイプが含まれます。
 構造フレーム:梁やトラスなど、構造要素に必要なフレームが含まれます。

使用度が高いファミリはシステムファミリとして組み込まれているので、システムファミリを使用することである程度の建物をモデル化することが可能です。
ただ自由度が低いため、詳細度が求められるBIMモデルが必要な場合は、少し物足りないかと思います。


・「コンポーネントファミリ」
主にメーカーなどが自社製品のファミリを用意し提供しているファミリのことを指します。

(例)
 家具:椅子、テーブル、キャビネットなど、インテリアや家具類。
 機器:エアコン、電気機器、給湯器などの設備機器。
 構造部材:ボルトやコネクター、アンカーボルトなどの小型部材。
 建具:ドアや窓など、プロジェクトの開口部に関連する要素。
 照明:天井や壁取り付けの照明器具。
 電気設備:コンセントやスイッチなどの電気設備。

メーカーのサイトのみならず、BIMobjectやArch-logなどファミリを取り揃えているWEBサイトから用途に合わせてダウンロードすることも可能です。
また、土木分野ではクレーン車などのファミリがアップされており、システムファミリのみでは表現できないモデルを完成することが可能です。

コンポーネントファミリのファイル(拡張子はrfa)をダウンロードし、Revitの【ファミリロード】から読み込ませて使用します。


・「インプレイスファミリ」
システムファミリやメーカーサイトにないものを表現したい場合に自分で作成するファミリのことを指します。
カスタマイズ性が高く、プロジェクト内でのみ有効です。他のプロジェクトで再利用することはできませんが、独特な形状やデザインなどの表現をRevit内で反映させることができます。
Revitの【コンポーネント】内の【インプレイスを作成】を選択することで作成が可能になります。

2.ファミリの重要性について

何故ここまでファミリに種類があり、メーカーのサイトでも自社のファミリを公開しているのか。
それはファミリが、Revitプロジェクトの標準化、効率化、品質管理に貢献しているからです。
例えば、同じ窓タイプやドアタイプを使うことで、設計や変更を統一して行うことができます。
また、一度作成したファミリを他のプロジェクトでも再利用できるため、設計の効率が向上し、全体の品質を確保しやすくなります。
各ファミリには属性やパラメータが設定されているため、Revitではこれらを利用して正確な材料表や数量表を作成することが可能です。コスト計算や資材発注など効率的に行うことができます。

3.ファミリの普及状況について

先ほどお伝えした通り、メーカーのサイトやBIMobjectやArch-logなどに様々な種類のファミリがアップされていますが、まだまだ欲しいファミリが全て揃っているような状況ではありません。
探してもないものに関しては、インプレイスファミリとして作成することができますが、そのようなファミリを多用するモデル作成ではかなりの時間を費やすことになります。
これからBIMの普及率が上がり、当たり前のようにBIMを使うことになる前に、業務効率を上げるためのファミリのバリエーションを増やす必要があります。
ファミリを揃える作業を外注することも一つの手です。外注し作成する際の費用を抑えつつ、メーカー側であれば自社のサイトやファミリを取り揃えるようなサイトにアップすることで、BIMを使用する方への宣伝効果になります。

4.まとめ

Revitを使用する際にファミリとは非常に重要なものになります。正しく使うことでコスト計算や資材発注など効率的に行うこともできるため、BIMを使用する企業はどこまでの情報を付与させるか決める必要があります。
メーカー側も自社の商品をファミリ作成しBIM使用者へ自社商品をアピールできるため、作成することをお勧めします。
BIM導入時のコンサルティングやファミリ作成で分からないことがあればお気軽に弊社へお問い合わせください。

それでは次回のブログでお会いしましょう。