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点群データの考察

点群データは、近年、建設DX等、DX化が進むなかで目にすることが多くなったキーワードですが、そもそも数学・化学・物理学でも用いられており全く近年に発生したものではありません。

点群データとは

点群データとは、最も簡単な定義は、
  • 3D座標系(x,y,z)の点の集合体
  • その点に色情報(RGB等)を保持

となります。

デジタルカメラは、立体的なものをレンズを通して平面に投影して平面には、ドット(ピクセルとか画素数)で色情報を持った点の集まりであり、単純に点の数が多くなれば詳細になると言うものです。
スマートフォンのカメラ機能を見ればiPhoneであれば、
  • iPhone:画素数200万
  • iPhone4s:画素数800万
  • iPhone6s:画素数1,200万
  • iPhone14Pro:画素数4,800万
とより鮮明な写真が撮影できるカメラへと進化しています。
カメラ性能が高機能になれば、より鮮明な画像が得られることになります。
次に座標については、カメラは立体の対象をレンズを通して平面に投影するため、座標は平面のx,yの座標系となります。これでは、立体表現ができません。
三次元の座標を取得するための技術がレーザー光になります。近年DXで用いられるレーザー光は、LiDAR(Light Detection And Ranging)と言われるものになります。

LiDARとは

LiDAR(Light Detection And Ranging)とは、レーザー光を照射してその反射光の情報(時間・色等)をキャッチして対象物の形状および距離を計測する技術になります。
前述のiPhone(iPhone12Pro、iPhone13Pro、iPhone14Pro、iPhone14ProMax、iPad Pro)にも搭載されています。
今後、自動運転にもこのLiDAR技術が用いられることになるでしょう。 自動車に乗られる方は、ご存じだと思いますが、最近の車には、前方・後方・左右と障害物が近づくとセンサーが反応して警告してくれます。特サイドミラーで他車線の車が近づくとミラーに警告ランプが点灯するものをよく見かけると思います。
実は、これはミリ波レーダーと言い対象物との距離を計測することができます。何かわからないが近くに障害物があると認識します。自動車では、非常に効果的なものになります。ただし、LiDARのように形状まで計測することができないため、その分価格もLiDARに比べると安いため、自動車に普及しています。
恐らく近い将来には、LiDAR技術が自動運転の主力になるのではないかと思っております。

建設DXへの応用

建設業界より製造業界では、3D技術が進んでいるため3Dスキャナーと呼ばれる製品は、以前から存在し活用されてきていますが、製造業と建設業で大きな違いは、対象物の大きさがあります。
製造業は、部品であったり機械が対象物で、建設業は、建物、道路、橋梁等になり大きさが異なります。実際には、精度も製造業でもmm単位以下の精度を求められることも一般的でありますが、建設業の対象物にmm単位の精度を要求するかと言うとそこまでの精度を求めないことが多い状況にあります。
製造業では、FARO社、HEXAGON/Leica社の3Dスキャナーが有名ですが、近年、建設業にも活用できるモデルが販売されております。ただし、製品本体が高価である点が即導入することに障壁となる場合があります。
安価なLiDARカメラとしては、Matterport社のカメラが前社と比較すると圧倒的に安価であるため、導入の障壁となる価格面がひとつクリアになったと言えます。

Matterportの正規販売代理店は、野原グループになっており、弊社がBIMモデル化の役割を担っております。

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